あらすじ
甘絡尋問2(かんらくじんもん つー)
どこかのせかいの
どこかのくにの
ちいさなちいさなおはなしです
リオの屋敷に迎え入れられて数か月。
広い屋敷に閉じ込められ毎日の様に身体を求められる日々。
初めは耳に付いた首輪に施された鎖の装飾が鳴る音にも次第に慣れてきた。
気晴らしと言えば庭の中にある小さな庭園の手入れ。
夜には膨大な量の書物の中かから子供向けの本を選んで暗記する。
いずれ、いつか、ここを出た時に弟に話して聞かせてあげたいから。
決して従順ではない自分がなぜ未だこの屋敷に置かれているのか。
屋敷の主であるかの尋問官の真意。
それさえも分からぬまま送る日常の中…
刻限はひたひたと密やかに迫ってきているのでありました。
キャラクター
彼女
非常に負けん気の強い女性。
屋敷に迎え入れられた際(甘絡尋問1)にリオから鎖の装飾が付いた首輪を贈られている。(お風呂と寝る時以外、強制的に首に付けてある)
リオ・リフレット(CV:椎名春人)
齢:30代前半
この国で代々尋問官を拝命している家の現在の当主。
父母は既に亡く、独り身。
整った顔立ちをしているが、家名に対する恐怖心と独特の空気感により
交友関係は限定的。性格はやや陰湿で加虐的。
歪んだ微笑を顔に貼り付け丁寧な物腰だが言動は挑発的。
女衒(ぜげん)の主(CV:椎名春人)
年齢:不明(本人も把握していない)
柔らかな物腰に蠱惑的な空気を持つ男。
リオの唯一の友人(自称)
トラック
トラック1:『因循(いんじゅん)の提案』★R18(13:43)
トラック2:『白昼夢』(05:21)
トラック3:『ひとつ目の』★R18(19:02)
トラック4:『女衒の主』(20:40)
トラック5:『よろしくね』(25:45)
トラック6:『積み木の夜』(13:20)
トラック7:『ココかアナタか』★R18(27:25)
トラック8:『蛇の誠実』(6:11)
最終話:『甘絡尋問』(16:56)
総再生時間(2時間28分36秒)
サンプル
おすすめレビュー
甘絡尋問から数ヶ月後のお話です。
今回は前作よりもストーリー重視で、新たなキャラも登場してリオの秘密、リオとヒロインの新たな関係を垣間見れるお話でした。
いつものようにリオに慰められ抱かれているヒロイン。リオも変わらず加虐的です。
そんな中で、記憶の混濁や立ちくらみなどがあるリオ。これが物語を動かす要素に。
新キャラとして、前作で話題に出た罪人の女が送られる女衒の主人、シャルが登場します。彼とリオの会話では、ヒロインと話している時以外のリオの意外な反応が見れたりしてとても聞き応えがありました。そして、リオが隠していることの一端が垣間見えてきます。
今回は、この女衒の主がとても良く物語を動かしていたなぁと思いました。リオもヒロインもそれぞれ、シャルと会話をするのですが、そこで判明するもの、彼らが気づくもの、動いていく歯車たち。
本当は感受性豊かな優しい人で、でも尋問官の家である以上その任を果たさねばならず。そのために周りにも隠れてとあることをしていたリオですが、ヒロインと出会ってから関わる中、彼の内で変わったもの、取り戻したものがあるような、一人の男が一人の女と出会い、恋のような愛のような何かを得たお話だなと感じました。前作から気になっていたことも回収されてとても満足でした。
椎名さんのお声は今回も素敵でした。リオは変わらず低めでセクシー、シャルとの会話でのいつもと違う様子、声色の端々からにも表情の変化が見てとれたり、さらには女衒の主の高めで明るいコロコロと表情の移り変わる声も聴けてとても満足でした。一粒で二度美味しいとはまさにこのこと。
R18トラックは9トラック中3トラックと少なめですがそれぞれ濃いシーンですし、物語全体は二時間半とボリュームたっぷりで、物語重視の人は充分楽しめる一作になっていると思います。