ほんとにホモなの? [ミタロウ定食] | DLsite がるまに
あらすじ
ノンケ男子が幼馴染に告白されて悩んだり赤面したりする、自分的なりの王道BLです。エロシーンは全体の四分の一ほどです。本文106P
サンプル
レビュー
主人公の賢太が、自分がホモだと親友に打ち明ける場面から始まります。自分の気持ちをゆっくりと話すシーン。リアルだし、切なくて涙が出そうになりました。親友であり、好きな人だからこそ絶対に隠したかったこと。一生隠し通すつもりだったこと。よくあるBL作品のように周りの人間がゲイばかりという環境は、現実の学校生活ではあり得ません。打ち明けても、ひどい言葉を投げかけられることは無いと、わかっている。しかし、打ち明けたらそれまでの関係性とはどこか変わってしまう。賢太が抱えている、変化への怖さが痛いくらい伝わってきました。「”普通”を演じる」ということは簡単にできます。日常でよくある好きなAV女優の話だとか、親戚からの「彼女できた?」の一言から始まる会話。それらの会話では、ヘラしてそれらしい言葉で流してたら終わります。でも当人は、その受け答えをするたびに「また嘘をついた」「また演じてしまった」となんとなく自責の念に駆られます。そしてそれは、厄介なことに少し我慢すれば生きていける。耐えられる程度の苦しみでも、根本的には消せない苦しみ。考えただけでも苦しいです。それだけに、最後の報われるときの幸せは爆発的で、穏やかで、溶けてしまいそうでした。(言い回しがクドくてごめんなさい。)こんなに説得力があって、読んで幸せになれる作品に星5つ以外評価のつけようが無いです。