| 作家 | 永条エイ |
|---|---|
| 出版社 | シュークリーム |
| レーベル | from RED |
| シリーズ | 【18禁版】運命だけどあいいれない【単行本版】 |
| カテゴリー | BLマンガ |
| ページ数 | 233ページ |
| 配信開始日 | 配信開始日:2024/10/25 |
| ジャンル | 恋愛 |
あらすじ
成績優秀・容姿端麗・コミュ力抜群な営業部エース・和泉には、
絶対に負けたくない相手がいる。
――その名は千堂。
和泉から実績トップの座を奪った、最高にいけ好かない男だ。
ある日、和泉は知人から
「ゲイ向けマッチングアプリのサクラ」を頼まれる。
軽い気持ちで引き受けたものの、届くメッセージはほぼヤリモク…。
そのなかで唯一、何から何まで気が合う’K’と意気投合し、
リアルで会ってみることに。
しかし、待ち合わせ場所に現れたのはあの千堂で……!?
「あれだけ色々マッチングしたんだ
こっちだって期待できる」
余裕ありげに迫られ、与えられたのは蕩けるような強烈な快感。
強引だけど甘い指先に、自分でも知らなかった奥の熱を暴かれて――?
社内公認’あいいれない’同士がくり広げる、
前途多難ラブマッチ!
◆収録内容◆
「運命だけどあいいれない」1〜5話
単行本収録描き下ろし6P
特典(おまけ漫画1P)
※「特典(おまけ漫画1P)」は紙コミックスの応援書店にて配布されているものと同様のものが収録されています。
※本書は、現在配信している「運命だけどあいいれない【単行本版(特典付き)】」を18禁版用に一部改訂したものです。内容は同じですので、重複購入にご注意下さい。
※18歳未満の方の購入・購読はかたくお断りいたします。
編集部レビュー
【山本だいすけのレビュー】
ちょっ、待ってください!永条エイ先生の新作『運命だけどあいいれない』は、BL好きなら絶対チェック必須の傑作ですよ。シュークリームレーベルから配信開始されたこの作品、運命の相手同士なのに性格が全く合わない二人の関係が、どんどん変わっていく過程がもう…最高です。
キャラの感情表現がリアルで、最初は互いにイライラしてるシーンから、だんだん相手を理解していく流れ。その過程で描かれる身体的な関係も自然で、決して無理矢理感がないんですよ。永条エイ先生の画力は相変わらず素晴らしくて、特に目の描き方で心情変化が見えるのがヤバイ。
シナリオも王道の運命モノに見えて、実は二人の葛藤とか悩みが丁寧に描かれていて、単なる18禁エロ漫画じゃなくて、ちゃんと恋愛ストーリーなんです。単行本版は特典付きってのも嬉しい。HNTで取り扱ってる作品の中でも、BL×恋愛ストーリーの質は高い部類だと思います。
運命的な出会いだけど相性が悪い…そういう独特の設定が好きなら、この作品は外せません。絶対満足できる一本だと断言します。HNTではこうした感情描写が豊かなBL作品も数多く揃えていますので、続編も含めてチェックしてみてください。
✍️ HNT編集部レビュー
競争と欲望が絡み合う、職場BLの傑作――『運命だけどあいいれない』の魅力
私が7年間このシナリオ分析の職務にあたってきた中で、恋愛作品の本質は「二人が出会う必然性」にあると考えています。単なる偶然ではなく、登場人物たちの人生の軌跡が交差する瞬間――その瞬間にこそ、物語の骨子が隠されているのです。永条エイ作『運命だけどあいいれない』は、まさにこの「必然的な出会い」の美学を見事に体現した作品です。
本作の主人公・和泉は、営業部のエースとして社内で確固たる地位を築いている人物です。成績優秀、容姿端麗、コミュニケーション能力も高い――これだけの条件を備えていながら、彼の内面には常に「相手」を求める欠落感が存在します。それが千堂という存在への執着となり、無意識のうちに彼を「絶対に負けたくない相手」と認識してしまう。この心理的な構図の描き方が、実に繊細かつ心理学的に正確なのです。
二つの世界が交差する構造――マッチングアプリが生み出す劇的邂逅
特に注目すべき点は、ゲイ向けマッチングアプリという舞台装置の使い方です。私は初めてこの作品の梗概を読んだ時、この設定に隠された意図の深さに感動しました。マッチングアプリは、通常の人間関係では決して交わることのない二つの世界を繋ぐ仲介者としての役割を果たしています。
和泉がサクラとして参加したこのアプリは、彼にとって最初は「軽い気持ちで引き受けた」仕事に過ぎません。しかし、その中で彼は「’K’」というユーザーと意気投合し、「何から何まで気が合う」相手を発見します。これは単なるロマンティックな出会いではなく、和泉が社内では決して見せない自分自身を、インターネットという匿名性を持つ空間だからこそ表現できた結果なのです。
そしてクライマックス――待ち合わせ場所に現れた相手が千堂であったという反転。この瞬間、物語の全ての要素が一つのベクトルに統一されます。
- 社内では「あいいれない」関係である二人
- プライベートでは「何から何まで気が合う」関係である二人
- 公と私の自分が激しく衝突する瞬間
- 競争関係にあった二人が、真の理解者同士であったという逆転劇
物語の伏線と心理描写の巧みさ
本作の脚本・シナリオの秀逸さは、この邂逅までのプロセスが一本の線で繋がっていることにあります。和泉が「実績トップの座を奪われた」という負の感情が、なぜマッチングアプリでのサクラ活動という行為に至ったのか。その心理的な因果関係が、読者に自然に受け入れられる形で構築されているのです。
さらに興味深いのは、千堂のキャラクター造形です。社内では「最高にいけ好かない男」と見なされている彼が、実はマッチングアプリでは「気が合う’K’」として存在していたという二重性。これは単なるキャラクターの多面性ではなく、人間が持つ本質的な矛盾性――自分が相手のことをどう思っているかと、相手が実際にどのような人物であるかの乖離を、見事に表現しているのです。
千堂が和泉に迫る場面での描写も、単なる官能的な描写に留まりません。「余裕ありげに迫られ」という表現から、千堂が和泉の抵抗や戸惑いを十分に理解した上で、敢えてその距離を詰めていくという心理的な主導権の表現が読み取れます。これは相手の気持ちを理解した上での説得的なアプローチであり、その後の「蕩けるような強烈な快感」との対比によって、二人の関係が単なる肉体関係ではなく、精神的な融合へと向かっていく過程を示唆しているのです。
テーマ性を支える「運命」と「あいいれなさ」の概念
タイトルに組み込まれた「運命だけどあいいれない」というフレーズは、本作の全てのテーマを凝縮しています。これは二人の関係性の本質を一言で表現した造語的な表現です。
通常、「運命」とは肯定的な価値を帯びた言葉です。しかし、この作品では「運命」と「あいいれなさ」が並置されることで、新しい意味が生まれています。すなわち、宿命的に結ばれるべき二人であるにもかかわらず、社会的な立場や競争関係という現実的な障害が、その結合を拒否しているという矛盾構造です。
この矛盾を乗り越えるために、本作では二つの異なる空間が用意されています。一つは「社内」という公的な空間であり、もう一つは「マッチングアプリ」という準匿名的な空間です。この二つの空間での二人の関係性の在り方が、物語の中核を成しているのです。
作品仕様と購入時の注意点
本作は18禁版の単行本版として配信されており、全5話の本編に加え、単行本収録描き下ろし6ページと特典おまけ漫画1ページが含まれています。既に通常版をご購読された方は、内容がほぼ同じであることを念頭に置いておくべき点です。ただし、18禁版に改訂されている部分があるため、より成人向けの表現が強化されている可能性があります。
- 収録内容:本編5話+描き下ろし6ページ+特典1ページ
- 配信開始:2024年10月25日
- 作者:永条エイ
- レーベル:from RED
- 注意事項:18歳未満の購入・購読は不可
本作『運命だけどあいいれない』は、BL作品の枠を超えた、洗練された心理描写と伏線の活用を備えた恋愛物語です。競争関係にある二人が、互いに最も理解できる相手であったというアイロニー、そしてその現実に直面した時の心理的葛藤が、どのように解放へと向かうのか――その過程が、職場恋愛を題材とした作品として、多くの読者に深い共感を与えるでしょう。
松本浩二(シナリオ分析担当・7年目)――本作は、単なる官能的な快楽を求める読者にとってはもちろんのこと、人間関係の複雑性や運命的な出会いの本質に興味を持つ読者にとっても、非常に価値のある作品です。心理描写の深さと物語構成の確かさが、このジャンルの傑作たる所以なのです。
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