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人類の勝利という形で深海棲艦との戦争は終わった。
艦娘という「仕事」が無くなり艦娘たちのほとんどが艤装を解体し人間社会へと旅立って行く中、
海から還った艦(ドロップ艦)である加賀は、未だに鎮守府に留まっていた。
提督は加賀に惚れ込んでおり、事あるごとにプロポーズをし、そして毎回フラレていた。
そんな加賀も実は本心では、提督と結ばれることを望んでいた。
それでもプロポーズを拒否するのには理由があった。
“私はいつまで経っても艦娘のままで、少しも「人間」になりきれていない。
だから「人間」でないまま自分が提督と結ばれると、いつか提督を不幸にしてしまう……”
しかし、加賀が「人間」を知ろうと努力すればするほど、
明確に自分(艦娘)との違いを認識してしまうばかりであった―…。
そんなもどかしい毎日を過ごす二人に、「鎮守府解体」の知らせが届く。
それは、二人の別れの日が刻々と近づいていることを知らせていた………。