演出や文章、大量のスチルのおかげで映画を見ている感覚のR18 ゲーム
あらすじ
昭和45年3月。
東京は祖師谷に住む正太郎は恋人・狐塚君と二人暮らし。世間では人の怪獣化が感染症として認知され、受け入れを促す一方で不穏な空気が漂っていた。
正太郎は正義に憧れるその一人。
しかし、怪獣の血を浴びたことにより日常は一変する。
怪獣、ヒーロー、巨大ロボット、3人の主人公たち。
昭和の遺物を巡るアバンギャルドな特撮ドラマ。
2020年 9月18日(金) DL版 9月19日(土)要素昭和アバンギャルドな怪獣ドラマジャンル昭和×ヒーロー×大怪獣 R18BLGレーティング成人向け(残酷描写、性的描写が含まれます)攻略人数3人(CP3組)
※固定カップリング
※主人公同士の恋愛はありません企画・制作
登場人物





人物相関図

おすすめレビュー
ADELTAさんの作品はこちらで初めて触れさせていただきましたがとても素晴らしかったです…!!
元々夜美くんがとてもタイプで気になっていたのですが予想以上に3話目がすごいです(語彙)
夜美くんがあの見た目でスーパー攻め様地球外生命体あんなに可愛い子が地球人な訳ないのも凄いですが
十郎さんのニチアサ1号ポジっぽさと夜美くんへの
好き好きヤンデレコールも凄いです。
十郎さん役の神崎さんと夜美くん役の美藤さんの
演技もいいですね 特に美藤さんのお声は落ち着きます ボイス保存機能を…どうか…
ギャラリーやシーン回想も無いようなのでこまめにセーブはしておいた方が良いと思います。
私はセーブデータのサムネがほぼ全て夜美くんで
埋まりました。
3話目はちゃんとハッピーエンドのようですが正直しんどいのでウルトラミューテッドリピートします。
演出や文章、大量のスチルのおかげで映画を見ている感覚ですごい体験ができました。お話は難しく、考えるより感じろゲーです。少しずつ事実が明かされていきます。一本道なので集中してラストまでプレイできるのも嬉しい。分岐してたくさんの結末を見れるゲームも好きですが、一つの結末を迎えてしまうと一旦思考が現実に戻ってきてしまうので、没入感があり世界観にどっぷり浸かれるの一本道ゲーはで私には合っているようです。
第一話のカップルが好みど真ん中でした。地雷もおそらくほとんどの方がないと思います。恋人同士なのでノーマルなラブラブえっちもそれなりにしていますので満足度高めです。初見では苦手な受けかもと思っていましたが、最終的に「正ちゃんしか勝たん」になり、第三話ラストまで正ちゃんに夢中でした。絶対浮気しないってわかってるけど小林×正も見たかったかも。酔った正ちゃんの破壊力よ。恋人の明は見た目も中身も何もかもイケメンだし他の人にはお仕事以外で冷たいのも好き。正ちゃんの前だけワンコ。
第二話は攻めが過去受けだったエピソード有り(相手と致してるスチルはなし。事実が淡々と本人から語られるだけ。お相手の1人はサブキャラクター。)、受けの女体化、少しの間だけどスチルありえっちシーンで人間×人外(でかい虫)になる。鈴はド派手な外見なのに健気でとても好きです。史郎はツンツンツンツンデレ。もうちょっとデレてもいい。
第三話は話の規模がでかい。R18BLG表記はこのカップルのためにある。普通のえっちシーンはない。超痛そう。後日談がここのカップルだけない(収録はされたそうだけどハッピーエンドっぽくなくてカットされたよう)のが残念。
秘密がどんどん明かされていくのが楽しかったです。プレイされた方は公式サイトの方で後日談も読めます。
詳細はこちらから
✍️ HNT編集部レビュー
昭和の怪獣ドラマが描く、アバンギャルドな愛と変容の物語
私が担当する作品紹介の中でも、特に文学的な価値と演出の緻密さに惹かれたのがこの「ウルトラC」です。昭和45年の東京・祖師谷を舞台に、怪獣化という社会現象とそれに翻弄される人間たちの姿を描くこの作品は、単なるアダルトゲームの枠を超えた、映画的な体験をプレイヤーに与えてくれます。昭和の特撮ドラマの美学とBLという表現形式を融合させることで、人間関係の本質、そして愛情とは何かという根源的な問いを投げかけてくるのです。
三つの視点から紡がれる、多層的なナラティブ構造
本作の最大の特徴は、三人の主人公それぞれの視点から物語が展開される点にあります。恋人・狐塚史郎と二人暮らしする正太郎、怪獣化によって運命を変えられた一色十郎、そして謎めいた存在・夜美——この三人の物語は一見独立しているように見えながら、実は緻密な伏線によって相互に絡み合っています。
昭和という時代背景が単なる装飾ではなく、物語の本質に深く関わっているという点も重要です。怪獣化が「感染症」として認知される社会は、社会規範に対する違和感、そして異なるものを受け入れることの困難さを象徴しています。この社会的な不穏な空気感の中で、各キャラクターが何を選択し、どのように変容していくのか——その過程自体が、アバンギャルドな特撮ドラマとしての評価に値するのです。
キャラクターの深みと、配役の演技による没入感
ユーザーレビューでも高く評価されている点として、声優陣の演技品質があります。特に十郎役の神崎氏と夜美役の美藤氏の演技は、単なる背景音声ではなく、物語への没入感を劇的に高める要素として機能しています。
正太郎のキャラクターアークは特に秀逸です。初期段階では正義に憧れる素朴な青年として描かれ、怪獣の血を浴びることでその価値観が大きく揺さぶられます。レビューで「正ちゃんしか勝たん」という表現が出ているように、プレイヤーは正太郎の変容に強い感情移入を行うことになります。恋人・史郎との関係性も含め、彼の選択と覚悟がどのように表現されるのかが、作品全体の魅力を引き出しているのです。
一方、狐塚史郎というキャラクターは「ツンツンツンツンデレ」と評されるほど、その内面の奥行きが丁寧に描かれています。恋人である正太郎に対するそのスタンスの変化は、物語の進行と密接に関連しており、テーマ性を高める重要な要素となっています。
映画的演出と、一本道だからこそ実現できる没入体験
本作は分岐を持たない一本道の構成を採用しています。この選択は非常に洗練された判断であると私は考えます。複数の分岐を設けることで、プレイヤーに様々な選択肢を提供するゲーム形式も魅力的ですが、「ウルトラC」のように緻密に計算された単一のシナリオラインこそが、没入感を最大化させるのです。
ユーザーレビューで「映画を見ている感覚」「世界観にどっぷり浸かれる」といった表現が複数寄せられているのは、大量のスチル、精緻な文章表現、そして声優による演技がすべて一つの方向性に統合されているためです。プレイヤーは現実への「帰還」を強要されず、最後まで物語世界の中に留まることができるのです。これは映像作品にはない、ゲーム形式だからこそ実現できる特性といえるでしょう。
各エピソードの構成と、刺激的なシーンの役割
三つのカップリングそれぞれのエピソードは、物語における役割と段階的な開示が巧みに設計されています。
- 第一話:正太郎と史郎の関係性が中心。既に恋人同士という設定により、安定したラブシーン表現を含みながらも、怪獣化という外的要因によって揺さぶられていく心理描写が主軸
- 第二話:一色十郎のエピソードは過去の関係性が事実として淡々と開示される構成。受けキャラの属性変化、そして人外との関係性という大胆なモチーフを導入し、物語の規模を拡大
- 第三話:夜美を中心とした物語であり、「R18BLG表記はこのカップルのためにある」とも評されるほど、内容の規模と刺激性が飛躍的に高まる段階
成人向け作品としてのアダルトシーンも、単なる欲望の充足ではなく、キャラクターたちの心理状態、人間関係の深度を表現する手段として機能しています。特に人外キャラクターとの関係性については、異種間の愛情という新しいテーマを提示し、従来のBL作品の枠を拡張しているのです。
推奨プレイヤーへのメッセージ
本作は「考えるより感じろゲー」と表現されているように、論理的分析よりも感覚的没入を重視する設計になっています。しかし同時に、昭和という時代設定、怪獣という社会的メタファー、複数の視点から語られるナラティブなど、深く読み込むほどに味わい深い要素も豊富に含まれています。
セーブ機能に関しては、ギャラリーやシーン回想がないため、こまめなセーブが推奨されています。これは作品の没入感を損なわないという意図的な設計であり、プレイヤーが自らの選択によってセーブポイントを決定することで、更なる主体性を持ってプレイすることができるのです。
また、本作の「難しい」とされる物語展開は、単純な娯楽作品ではなく、芸術的価値を持つ作品として設計されていることを示しています。時間をかけ、落ち着いた環境でプレイすることで、その真価が明らかになるでしょう。地雷表現がほぼ存在しないという点も、多くのプレイヤーに推奨できる理由の一つです。
昭和の遺物を巡るアバンギャルドな特撮ドラマ——それは同時に、人間が何かに変容する瞬間、そして愛情の本質を問う芸術作品でもあります。映画的な感動体験を求める皆様に、心より推奨いたします。
松本 浩二(シナリオ分析担当・7年目)——本作を通じて、BLゲームが持つ物語的可能性の新しい領域を目撃することができました。
